STEP1_ep6 20歳→22歳

ごきげんよう。 いとう るか です。
『まいっか☆いとうるか』
21回目の投稿となりました。
今回は なかちゃんの成長記録
「まいっか!」までの5ステップ
社会人になってから結婚するまでの
20歳から22歳までのエピソードです。

社会人スタート

自宅から配属先の支店までは電車で約1時間半。満員電車には慣れてきていましたが、学生とは違い毎日同じ時間の電車に乗るのがしんどかったなかちゃん。なんやかやといつもギリギリの到着でした。
入社後、しばらくは制服がありませんでした。数か月後の社名変更に合わせて制服も変わるとかで、私服で仕事をしました。そんなこともあり、学生気分がちっとも抜けずにいたなかちゃんは、ヘラヘラしていたところを他部署の重鎮にどやされる始末。バブル期のOLみんながこんな感じだったわけではありませんが、今の時代に比べると何となく社会全体が浮足立ち、ふわふわしていたのかもしれません。
充実した福利厚生も、部署で使える経費も、会社が払ってくれるそれらに甘えて浮かれ状態だったなかちゃんは、仕事というものは、そんなにつらくないものという感覚が埋め込まれました。

なーさんとの出会い

ようやく制服が着られてちょっとOLらしくなった気分でいたなかちゃんは、部署内で社名変更の式典が始まるのを待っていました。先輩営業マンが「なーさんっていういい男がいるんだよ~。今日は出張先から戻ってくるぞ!」とやたらと話しかけてきます。当時カレシもいて他に興味がなかったなかちゃんにとっては「誰それ?」くらいの印象でした。
式典が行われる一番広いフロアに入った瞬間でした。一番遠くに見えた、ひょろっと頭一つ飛び出た人が目に入った瞬間でした。「あ!なかちゃんあの人と結婚する!」と脳裏に浮かんだのです。でもすぐに「え?なになに?何だ今の?そんなわけない!」とすぐにもみ消しました。一瞬のこととはいえ、なかちゃんは動揺していました。それが、いずれ伴侶となる なーさん との出会いでした。
そしてそれはなかったこととして、半年ほど年月が過ぎ去りました。

糸が繋がる

社会人になったなかちゃんは、とにかく家を出るための手段として『結婚』をするため、次から次へと伴侶を探し回っていました。「この人じゃない…この人もなんか違う…」そうこうしている間に、社内でスキー合宿に行くことになりました。
バブル全盛期は映画の影響もありスキーが流行っていました。子供の頃から苦手なスキー。本当はやりたくないなかちゃんも、サークル時代に買ったスキーウエアもある事だし、懇親会だし、しぶしぶ参加することになりました。
参加してみると案の定、山の一番てっぺんまで連れていかれます。そして何度もコケながらしょんぼり降りてくるなかちゃん。ちっとも楽しいと思えずに半べそでゲレンデにいると、なーさんがその脇を颯爽と滑っていきました。「助けてはくれないのね…フン」と拗ねながらも、羨ましいような頼もしいような気分になっていました。
夜の宴会は盛り上がっていました。二次会の部屋飲みもなんだか疲れて、なかちゃんは部屋を出ました。すると、そこにはなーさんもいたのです。そして色々な話をしました。なかちゃんは初めて『阿吽の呼吸』という体験をし、なーさんと話すことはとても自然なことだと感じました。この時、少しずつ近づいていた糸が、ようやく繋がったのかもしれません。

体よく寿退社

カレシとも別れ、なーさんと付き合い始めると話はとんとん拍子に進み、何かの流れに乗ったようにあれよあれよと結婚式の日取りが決まりました。そして、当時は当たり前だった『寿退社』という体のいい退職をすることになったのです。
ちょうど同じころ結婚が決まった同期の女子は、結婚後も仕事を続けるという人生の選択をしました。『仕事と家庭の両立』という選択をする時代のまさに走りでした。なかちゃんは考えてもみなかったのです。「結婚後も仕事?何のために?結婚したら辞めるんじゃないの?主婦にはならないの?大変じゃないの?」疑問だらけでした。だって、ウツツパパとウツツママを見て育ち『結婚したら専業主婦になる』ことは当たり前のように刷り込まれ、なかちゃんの中に刻み込まれた根強い信念は、一種の『夢』となっていたのですから。一片の悔いもなく、たった2年間という短い会社員生活は終了しました。
「やった~!これで実家を出られる!自由になれる!」なかちゃんはこれで全て解決したと信じ、何の疑いも持ちませんでした。そして数か月後に行われる結婚式の準備に追われる中で、あの時抱いた疑問のことなど、すっかり忘れて放置してしまいました。

まとめと次回

今回は、STEP1の最終段階、
社会人になってから結婚するまででした。
この世に生まれてから、こども時代を経て学生・社会人となり、人生の伴侶と出会い、ひとつの大きな節目を迎えました。
これまでは両親の加護の下生活していたなかちゃんにとって、本当の苦労はここから始まるのでした。
なかちゃんの成長記録
「まいっか!」までの5ステップ
STEP1はここまで。
次回からはSTEP2のエピソードです。

なかちゃん
なかちゃん

最後だけ登場~
まったね~!まったきってね~!